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プロニートの履歴書

色んなできごとに翻弄され、プロのニートになるまでの物語

戦いというヒトの本能

さて、ふらりとヨーロッパに行ってきた。
つくづく思うのは、日本は平和だな…ということ。
(ストリート詐欺に遭ったのだ)

大陸の国々は、いつ、どこから、どんな人がやってくるかわからない。

 

そんなことはひとまずおいといて、最近、読んだ本の感想を書いてみようと思う。

Think Like a Freak

0ベース思考---どんな難問もシンプルに解決できる

0ベース思考---どんな難問もシンプルに解決できる

    • 作者: スティーヴン・レヴィット,スティーヴン・ダブナー,櫻井祐子
    • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
    • 発売日: 2015/02/14

 

テレビ番組の大食い選手権で一躍有名になった小林尊さんのことが書いてあるというので読んでみた。覚えている人もいるかもしれませんが、アメリカのホットドッグ早食い大会で世界新記録を作ったあの青年です。

今ではアメリカでイチローにも引けを取らないぐらい有名になっているそうで。もちろんフードファイターとして、圧倒的な存在のアスリートとしても注目されているそうな。

 

この本では、その彼がいかに早くホットドッグを食べられるようになったのかを経済学的に分析しているのですが、この本のオリジナルタイトルは『Think Like a Freak(変人のように考えよ)』。どうして『0ベース思考』という邦題になったのかは、きっと大人な事情があったとして、「フリークのように考える視点を持ちなさいな」、というストーリー仕立ての実例集。

その変人的な思考の下に、小林氏はアメリカで大成功した日本人になるわけですが。

 

まぁ、そりゃそうですよね。

今でもテレビでは大食い番組はあると思いますが(うちにはテレビがないので、それがどんなものなのかわからないのだけれども)、食べることをスポーツの域まで持っていったのが、まさかテレビの娯楽番組に応募した日本人男性だとは、ちょっと想像しにくい。
むしろ、私はこう思っていた。アメリカにはもともと大食いというスポーツのジャンルがあって、小林氏はそこに戦いを挑みに行ったのだ、と。

しかし、実際には彼は日本の業界的なヌルさに嫌気がさしてアメリカに渡り、世界に大食いというスポーツジャンルを打ち出した大食いの先駆者だったのだ。

ということがこの本には書いてあるわけではなく、もっと戦略的に「どうやったらホットドッグが食べやすくなる?」を検証した、というようなことが述べられています。その時まで、そんな発想をする人はどこにもいなかったのだ。

 

 

この本の著者のスティーヴン・レヴィットさんは、以前、『ヤバい経済学』という本も書いていて、その中には相撲の八百長統計学的に裏付けたという話もあったりで、これもまた小林氏のアメリカでの成功と同じように、大相撲の八百長(助け合い)にも日本の古き良き伝統的な社会背景がある。

Freakonomics

ヤバい経済学 [増補改訂版]

ヤバい経済学 [増補改訂版]

    • 作者: スティーヴン・D・レヴィット/スティーヴン・J・ダブナー,望月衛
    • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
    • 発売日: 2007/04/27

 

つまりあれです。ぐるっと周りを見渡してもよく見るあれです。

馴れ合い。馴れ合い社会。

限界に挑戦して他人と競い合うよりも、挑まなくても生活が保証される方がいい、みたいなやつ。

 

でも、皮肉なことに、互助会的な角界もテレビの大食い選手権も、大した数字(視聴率も支持率も)を作り出せず、フリーク的な思考でアメリカでビッグチャンスを掴んだ小林氏との対比は何なんだろう?
業界的にこういう人をみすみす逃したことは、機会損失なんじゃないだろうか?
伝統(という名の古い常識)とか、時代に合わないモラルを真面目に守ってる分、見逃していることが多んじゃないだろうか?

そこでフリーク的に考えましょうよ、という話だと思うんですよね。

 

個人的にはアメリカはいきすぎてるなーと思うこともあるけれど、小林氏のように本気で命をかけてる人は輝いている。できればそういう人に魅せられたい。というか、あの凄みに魅せられる。人間技じゃない!と純粋に驚かされる。

クリエイティビティのないおっさんらの(おっさんらが悪いと言ってるわけではないのだが)、馴れ合いの談合や、MTGだかブレストで作り込まれたへんてこなエンターテイメントを観せられるよりも。

「戦え!」とは言わないまでも、競い合うぐらいはいいんじゃないですかね。
ヒトの本能として。