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プロニートの履歴書

色んなできごとに翻弄され、プロのニートになるまでの物語

0. 子供の頃の夢

子供の頃に「将来何になりたいの?」と聞かれたり、「将来の夢」という作文を書かされることは、誰しも何度もあると思う。

私はこの質問を聞かれる度に困った。私には自分が何になりたいのか思いつかなかったのだ。

「将来何になりたいの?」聞かれる度に、その時知っている職業名を言ったり、書いたりすることしかできなかった。

大人が一番喜ぶのは親の職業を言うことで、私が「お医者さん」と答えると、「あらま〜、後を継ぐのね。えらいわ」と言ってもらえた。それを聞いた私は小さな子供ながらに後を継ぐってわけでもないんだけど…、と思っていた。

私は医者になりたいわけではなくて、医者という職業しか知らなかったのだ。

 

 

それからは、ペット屋さんだとか、ケーキ屋さんだとか、声優だとか、絵を描く人だとか、その時知っている職業を適当に答えることにしていたのだけど、私にはどうして大人はそんなに子供が将来何になりたいのを聞くのかよくわからなかった。

 

将来何かになりたいと思ったことはなかった。

 

 

そうして、

気がついた時にはニートでした。

 

それもプロのニートになっていました。

 

 

「気がついたらそうなっていた」というのは、どんな職業に就いている人の口からも聞く台詞で、それは本当になんとなく気がついたらそうなっていたのだ。

どうしてそこにいるのか、誰もはっきりわからない。

なんとなく、あの日あの時あの場所でそうなってしまったのだ。

 

歩いた後、道はそこにできる。

私はこれからもどこかに向かって歩き続けるのだろう。

 

 

 

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